2019年03月16日

ベルファストのカテドラル・クオーター

雲一つない快晴の日曜日のロンドン。本日の予報は曇り時々晴れ。夕方からは晴れとなっていますが、これから雲が出てくるのでしょうか?ただ午後はにわか雨が降る所もあるようなので、お出かけの際には念の為傘を携帯した方が安心かもしれません。

今日は聖パトリックの祝日(St. Patrick's Day)。ピカデリーサーカスから正午にパレードが始まったり、トラファルガー広場で正午から午後6時までフェスティバルが開かれたり、催し物が開かれるようです。アイリッシュパブなんかも盛り上がることでしょう。勝手な印象だとニューヨークよりロンドンの方が盛り上がりそうな気がしていますが、どうでしょうか?今日はやっと体調がある程度回復したので、少しだけ外出してみるつもりなので、街の様子が楽しめることを期待しています。
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さて、今回はベルファストの街にある数ある地域の中で一番の繁華街だと思われる『カテドラル・クオーター』(Cathedral Quarter)の風景をお届けします。
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今回の旅行では、北アイルランドがロンドンに比べて少し物価が安いこともあり、また中年になったのでバーフードとかは胃が受け付けにくくなってきたこともあり、奮発してきちんとしたレストランで食事を多く摂りました。その結果として、滞在したホテルはボタニカル駅近く(クイーンズ大学方面)だったにも関わらず、カテドラル・クオーターに頻繁に足を運びました。
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カテドラル・クオーターは、その名の通り聖アン大聖堂(St Anne’s Cathedral)のある地域なのですが、現在は話題のバーやレストランが集まっている場所として有名。現在とっても人気らしい『The Dirty Onion』というバー(パブ?)、北アイルランドで唯一らしい5つ星ホテル『The Merchant Hotel』、ベルファストにサードウェイブコーヒーをもたらしたと言われている『Established Coffee』、私達も足を運んだコンテンポラリーアートセンター『MAC』があります。
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そんなカテドラル・クオーターは、ストリートアートの宝庫でもあります。今回は地域の風景をお届けします。
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なお、重ねてになりますが多くのアートは北アイルランド問題にかかわるメッセージ性があるように思われますが、意味が分からないことが殆どです。写真を載せたからといってどちらかの意見に同調している、広めようとしているというわけではありませんので、思想的な事は抜きにして風景としてお楽しみください。
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有名なミュージシャンを多く輩出しているらしいベルファスト。彼らも有名なのでしょうか?

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細い路地にぎっしりパブやレストランが並び、電飾で飾られていることが多いです。

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ベルファストの街の中心街はユニオニストとナショナリストの棲み分けがくっきりとは無く、入り混じっているように見えましたが、パブの外側からどちら側かはっきり理解できるようにしているお店が結構あった印象です。無用なトラブルを避けるための工夫なのでしょうか。

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暖かくなると路地で立ち飲みする人で溢れるみたいです。

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そんな人たちの為に路地にはベンチが。

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窓にもアート。

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ベルファストの名所を使ったアート(宣伝?)。

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夜に訪れた上の路地。

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最終日にアルスター博物館(Ulster Museum)を訪れた際に、北アイルランド問題を扱ったセクションで『The Umbrella Man』という絵が飾られていました。

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その絵の詳細は忘れてしまったのですが、1968年から始まった北アイルランド問題(The Troubles)を象徴的に描いたもので、ユニオニストの地区で偶々働いていたカトリック系住民が抗争が起こっているためにイギリス側の警察組織がやってくるから危ないので避難するよう言われて蜘蛛の子を散らすように逃げている最中、傘売りを突き飛ばしたので傘が空を舞った様子を描いたというような説明だったと記憶しています。

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上の写真の路地に面したガレージ様の扉が夜になると開き、中にぎっしりアートがありました。

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そこにもカラフルな傘。傘には何かのメッセージ性があるのかも?とアルスター博物館で絵を見て初めて思い当たりましたが、それが何かは解りませんでした。

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アイルランドの詩人であるウィリアム・バトラー・イェイツ氏の『An Irish Airman Foresees His Death』という詩が天井に書かれていたり。

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中に入ると駐車場の周りも宣伝や絵、多分何らかのメッセージ性のあるアートがぎっしり。

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暖かい季節には、このような場所でも人々が飲み明かすのでしょうか。

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紛争の最中は街の中心部への立ち入りは午後8時以降禁止されていた名残なのか、夜は人通りが極端に減ります。

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posted by london-twosome at 23:44| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベルファスト・フリーウォーキングツアー②

どんよりと雲が垂れ込めている土曜日のロンドン。本日も引き続き強風注意報が発令されており、主に正午~午後5時頃強い風が吹くようです。倒木や木の枝が落下しそうな場所には足を運ばないようにお気を付けください。雨も午前8時頃と午後6時以降を中心に降るようなので、お出かけの際には傘の携行をお忘れなく。最高気温は12℃。夜はぐっと気温が下がりそうですが、日中は10℃を下回らないようです。

今週はブレグジットに関する大きな動き(議会での2回の投票)があったのでニュースはその話題でもちきりだったのですが、流石に昨日の大事件を受けニュージーランドに関する報道が多く見られます。私は多様性を支持してますし、違いから生じるストレスとかも旅行の醍醐味だと考える方なのですが…。気が滅入りますね…。

BBCを見ていると、最近頻繁に日本が旅行先として取り上げられています。オリンピックが近づいているからと言うこともあるのですが、それだけでなく昔はアジアに関心を持たなかった層も日本への旅行を検討している、今日本が来ているというような気がしています。でもBBCでも取り上げ方を見ていると、「日本は公共交通機関が日本語を話さない人にとっては利用しにくい・わかりにくいことで有名」とか「日本語が分からないと観光しにくいことで知られている」とか、とかく言語バリアが凄くあって観光しにくい国という面が強調されています。確かに区間ごとに料金が違うので調べなければいけなかったり(ニューヨークとかでは距離に関係ない料金体系ですし、ウィーンとかは1日券さえ買えば改札とかがなかったりするのでシンプルなのかも?)、地域ごとにカードが違ったり、私鉄とJRがあったりと交通機関が複雑ではあるのかな?とは思うのですが。ニューヨークに比べれば随分親切で便利じゃん!とも思う訳です。日本語っていうのがネックなんですよね、やっぱり。オリンピックまでに、『日本語が理解できないと旅行できない町』という印象を少しでも覆す努力が必要だと感じます。
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さて、今回はベルファスト・フリーウォーキングツアー(Belfast Free Walking Tour)で受けた説明の備忘録です。
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ベルファストの街については全然知識がありませんでしたし、ツアーに乗ってから暫く経っているので忘れてしまったり、誤りがあるかもしれませんのでご理解の上お読みください。
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ツアーの集合場所&スタートはベルファスト市庁舎(Belfast City Hall)。1888年に建造が始まった際に、町から市へと昇格を遂げたベルファストは張り切り「市に相応しい庁舎にしよう!」と計画を拡張すること数回。現在の巨大な市庁舎が完成したそうです。中には無料で見学できるベルファストの歴史、有名な産業、ベルファスト出身の有名人に関する展示があり、公衆トイレも利用できます。また無料ツアーに乗れば、内部を見学することも可能。私達は時間が無く乗りませんでしたが、立派な建物でした。

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ベルファストでは長い間カトリック系住民とプロテスタント系住民が違う教育体制の下、別々の教育を受ける時代が続いたそうです。お互い違う歴史を学ぶのは勿論、数学や理科といった一般教養まで全然違うカリキュラム。単語の発音の仕方まで違ったそうで、その影響からガイドさんが子供の頃は「発音で出自がばれてしまうから、見知らぬ人とむやみに話さないように」ときつくご両親に教育されていたとのこと。それが無用なトラブルを避けようと、他者と交わらない、違うコミュニティーから来た人と話さないという素地を強化し、分裂に拍車をかける結果に。その宗教ごとに教育制度を分離すると決めた人物がこの銅像の人だそうで、ガイドさんは「全てのトラブルの元凶のような人」と苦々しげでした。後ろの建物は宗教に関係なく学べる唯一の大学と説明していたような。皮肉な立地です。

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ベルファスト・グランド・オペラハウス(Grand Opera House)。1895年に幕を開けたオペラハウスですが、隣が世界で一番爆弾テロの標的になったという不名誉な称号を持つヨーロッパホテルという立地の為、大幅な改修工事を受けて今の姿があるそうです。

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ヨーロッパホテル(The Europa Hotel)。1971年にオープンした市の中心にある高級ホテルで、クリントン大統領夫妻など各国要人も宿泊。ですが、世界で一番爆弾テロに遭ったホテルとして有名で、全部で33回(~40回を超えるという説も。)被害に遭っています。

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各国プレスが宿泊するホテルでもあったので、全世界に自分たちの主張を喧伝したい首謀者達のターゲットになりやすかったのが原因。人を殺すことは目的ではないため、被害の多さにも関わらず死者の数は多くはないとのこと。余談ですがバスツアーの発着がこのホテルの前だったので、トイレを使わせてもらいました。

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1885年から営業している歴史ある『The Crown Liquor Saloon』。1900年代に紛れ込んだような内装は一見の価値あり。ビールを立ち飲みする為だけに再訪するつもりだったのですが、余りの寒さと雨に気概を削がれ実現しませんでした。ガイドさんは「高くて美味しくないから食事はせずにビールを飲むことをお勧めする」と遠回しに言っていました。

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クラウンバーの入口には王冠のモザイクがあります。ベルファストに伝わる有名な冗談によると、創業者夫妻は妻がカトリックで夫がプロテスタント。バーをオープンする際に夫が「やっぱりイギリス王室へのリスペクトを込めて王冠を何処かに配したいんだが」と妻に相談したところ、「お客さんが必ず踏んづける入口の床なら良いわよ」と答えて、妥協案としてこの場所に王冠があるのだとか。ガイドさん曰く「ベルファストの冗談のセンスはダークで皮肉っぽいです」とのこと。笑えない…。

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ベルファストの往年の主要産業はリネン。現在も市庁舎前にリネン・クオーター(The Linen Quarter)と呼ばれる一角が残されています。しかし既に海外からの安い麻製品に負け、北アイルランド産の麻は殆ど無いとのこと。お土産で売られている物の殆どは海外で作られた麻をベルファストで加工した物で、本物の北アイルランド・リネンは高価で庶民の手には届かないそうです。リネンのナフキンをお土産に買いたいと思っていた私の希望は潰えました。

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市庁舎の庭にあるタイタニック・メモリアル・ガーデン(The Titanic Memorial Garden)。

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タイタニックの犠牲者がアルファベット順で記されています。

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昔のベルファストの旧市街…といっても、現在はただの街の中心地といった風情。

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カテドラル・クオーターに抜ける近道があったりと、面白い造りになってます。

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一番の繁華街であるカテドラル・クオーターにある『The Merchant Hotel Belfast』。ベルファスト一高級なこのホテルは、昔Ulster Bank本店だった建物を利用しています。

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その為、ホテルの柵にはアルスターの紋章(The coat of arms of Ulster)が。

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少し歩いてラガン川(The River Lagan)へ。

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対岸から見るタイタニック・ベルファスト(Titanic Belfast)。ガイドさんのお勧めはドックの大きさが実感できる夜ライトアップされる時間帯に訪れること。また川沿いにある説明を読みながら散策すること。

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1999年に設置された大きな鮭を模したアート『Big Fish』。鱗の1つ1つにベルファストの歴史が描かれており、お腹の中にタイムカプセルが入れられているそう。いつ開けるのでしょうね?

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ラガン川に設けられた堰のような構造物。上は歩行者専用橋になっています。これは干満で干上がると悪臭を放つ川床に辟易した市が常に川に水がある状態を保つために造ったとのこと。

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この建物は確か税務所とかだったような…。

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建物の前にある階段に労働組合の闘争の最中、カトリックとプロテスタントで仲間割れしていた組合員を一つにまとめ上げるスピーチをした人の銅像が立てられています。が、彼の名前を忘れてしまいました。

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ツアーの終点であるアルバート記念時計塔(The Albert Memorial Clock)。1869年に完成したこの時計塔は、ビクトリア王妃を記念する建造物は沢山あるのにアルバート公を記念する物が一つも存在しないことに気付いた当時の市が焦って建造したそう。

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その為か、元々地盤が弱いせいか、時計塔は年月を経るにつけ傾き始め。2002年に改修工事をした際には建っているのが不思議な状態だったとか。でも長年傾いていたので今更まっすぐ立つ塔は見慣れないという事で、改修工事でも傾いたまま固定され現在に至ります。

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posted by london-twosome at 16:17| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする