2019年01月17日

ドキュメンタリー映画『RBG』

雪交じりの強い風雨が吹き荒れる木曜日のロンドン。昨日も急に嵐のようになって驚きました。今日はこの後すぐ晴れる予報なのですが、本当でしょうか?なんだか現在の荒れ模様を見ると、到底信じられません。予報通り今日からぐっと気温が下がり、本日の最高気温は5℃。皆様風邪など召されないようお気を付けください。

昨日からどうにも眩暈が治まらずダウン中なので、早速本題です。
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さて、今回は現在ロンドンで上映中のドキュメンタリー映画『RBG』の感想です。

皆様ルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)氏をご存知ですか?アメリカ合衆国最高裁判所の判事であり、女性の権利の為に生涯を通じて戦い続けている法律家です。
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クリントン大統領がアメリカ合衆国大統領だった頃アメリカで学生をしていたわけですが(しかも政治学が専攻だった)、恥ずかしながら彼女のことをよく知ったのは、夫の駐在に伴いニューヨークに住み始めて数年経ったつい最近。その頃仲良かった友達がギンズバーグ判事のことを熱っぽく、崇拝するかのような調子で話すので気になり始め。自分でも雑誌『ニューヨーカー』を読んだりする過程で、彼女の功績を初めて理解しました。

ニューヨークを出る去年位には、私も彼女の大ファンに。ロンドンへの引っ越し荷物には、彼女のイラストが入ったレターセットが梱包されていましたし。「ヒーロー」という言葉を聞くと、ぱっと彼女の事が一番に頭に浮かびます。
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「女性は全てを手に入れられる」という風潮があまり好きではない私も、彼女のスーパーウーマンぶりにはただただ感服と尊敬の念しかありません。しかもそれがご自身の出世とか立身の為ではなく、女性の地位や有色人種の地位の向上の為に粛々と払われ続けてきた、そして現在も当たり前のように行われている努力なんですから。

そんな訳なので、彼女のドキュメンタリー映画が公開されるとあっては行かないわけがありません。アメリカで公開された時は引っ越しのどさくさで見逃したみたいなので、ロンドンでは体調が万全ではなかったけれど、絶対に行く!と決めて足を運びました。
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ドキュメンタリー映画だからか、上映館は然程多くはありません。そしてどの映画館でも日に1回上映とかなので、事前にチケットを入手してから足を運ぶのが必須です。

私達が観たのは公開したばかりの週末だったからか、行きたかった映画館ではチケットが完売。まだチケットがあったピカデリーサーカスの映画館でも、上映日の朝チケットを購入した時点では残り数席。仕方なく脇にあるカップルシートで鑑賞しました。
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映画の感想は、全世界の人にこの映画を勧めたい気分になるほど感動しました。泣いたから良い映画みたいな風潮が大嫌いなので、こんなことを書くのも何ですが、途中涙が堪え切れませんでした。

あまりに凄い人過ぎて、殆ど呆然としてしまうのですが。静かで、控えめで、声を荒げてるところなんて見た事が無く、長いキャリアの中で失言と思われるような言動をしたことは1回しかなく、2人の子供を育て上げ、若くして癌に侵された夫を法学大学院に通いつつ子育てしつつ看病し、ハーバード及びコロンビア法学部で上位10人に入る成績を残しながらも、女性だという理由で当初弁護士や判事として職に就くことができなかったにも関わらず、最高裁判事まで上り詰めた人。
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でも、映画の中では料理が壊滅的にできないこと、日常生活が覚束なかったこと(お子さんたちは、彼女は家では仕事しかしてなかったので、TVのリモコンの操作を知らないのでは?と証言)、オペラが大好きなことなど、人間らしい彼女の姿も浮き彫りにしていて、凄くチャーミングな女性なのだということも知ることができました。

彼女が書いた判決文や意見書、弁論の一部が朗読されるのですが、その無駄が無く、美しく、そして鋭利なこと。判決を少しずつ積み上げて、社会を何十年もかけて辛抱強く変えてきたこと。その過程で彼女が語った「本当に社会に根付く、大切で根源的な変化は、ゆっくりと徐々にしか実現しない」こと。その全てに心を動かされました。
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近年2回も癌に侵されながらも、1回も仕事を休むことなく法廷で仕事を続け。85歳になっても、毎朝午前2時まで書斎に籠って仕事をし。週に2回パーソナルトレーナーについてジムで基礎体力作りに励み、と現在もバリバリと戦い続けている静かなる戦士。

彼女のことを全く知らなかった夫は「連れてきてくれてありがとう。こんな凄い人のことを知れてよかった」と感激の面持ちでした。それを聞いて嬉しかったです。正直言って、愛する妻の為に彼女の働きに感謝できないような器の小さな男だったら、がっかりしちゃうところでした。
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凄くお勧めの映画です。是非。
posted by london-twosome at 03:30| Comment(0) | 映画・劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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