2019年11月27日

フォークストン・ブックフェスティバル

朝から雨が降っている水曜日のロンドン。本日の予報は1日雨が降ったり、止んだりというロンドンらしいもの。時々太陽が顔を出すようです。昨日もそんな感じだったので、同じような天候なのかもしれません。最高気温は12℃。濡れて風邪を引かないようお気をつけください。

明日はサンクスギビング。友人がパーティーに誘ってくれたのですが、仕事も学校もある中でウィーンまで行くことはできないので泣く泣く断念。クリスマス時期のウィーンに足を運んだことがないので1度は行きたいのですが、仕事が忙しい時期でもあり、ロンドンではストライキ等で頻繁に交通機関が止まる時期でもあり、なかなか実現できません。来年3月頃学校の春休みがある筈なので、その時にでも友達カップルと既に3歳になるお子さんに会いに行きたいのですが、どうなることやら。ドイツの友人も訪ねたいんですよね…ベルリンも絶対に旅行したいし。時間やお金の遣り繰りがつきません。皆さんEU内なら数日で気軽に訪れているのですが、なかなかそこまで気軽に国際旅行をする事ができません。歳なのか、なんなのか。

サンクスギビングの日はエクササイズクラスの日なので外食はできず。でも何もしないのも寂しいので、今年もデザートを購入してささやかにお祝いしようと思っています。休みじゃない木曜日だとお祝いするのも大変です。
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さて、今回はロンドンから電車で約1時間(鈍行であれば1時間半)南東に行ったケントの海沿いの町フォークストンで開催されたブックフェスティバル『Folkestone Book Festival』に足を運んだ感想です。
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毎週聴いているポッドキャスト『Postcard Academy』のホストは現在ケントの海辺の町『フォークストン』にお住まいです。彼女が度々フォークストンの良さを発信していたので訪れたいと思っていたのですが、先日とうとうフォークストンを紹介する2つのエピソードを配信。
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その中で毎年11月にブックフェスティバルが開催されることが紹介されたので、元々イギリスのブックフェスティバルに足を運びたいとも思っていた私は飛びつき。早速2週間に亘って開催されるイベントから2つのチケットを購入しました。
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フォークストンには『Creative Folkestone』という財団があり、貧困にあえぐフォークストンの町をアート/文化を通じて活性化する取り組みをしています。ポッドキャストによればイギリスにおけるパッケージツアーの先駆けの会社をフォークストンで設立して成功したご家族が、町に恩返ししたいと設立した財団なのだとか。
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空き店舗だらけになったダウンタウンの一部を改装・管理して、インディペンデント・ビジネスやアーティストに限定して安めの家賃で貸出(現在迄に90軒を改装)。80室のフラット(アパート)を管理し、アーティストやミュージシャン、文筆家やポッドキャスター等クリエイティブな職業に就く人々に安価で賃貸。
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115室のスタジオと50店舗を管理し、スタートアップやインディペンデント・ビジネスを誘致して、クリエイティブ・クオーターと呼ばれるカラフルな一角を作り上げています。その一角にクリエイティブ・フォークストンの本部である『クオーターハウス』もあります。
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クリエイティブ・フォークストンは、トリエンナーレ等のアートイベントに加えて、毎年11月ころブックフェスティバルも開催しており。毎年テーマを設定して、イギリス国内に留まらない著者やミュージシャンを招待して、リーディングやディスカッション、コンサート等を催しています。
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今年のテーマは『The Shape of Things to Come』。今回はクオーターハウスで行われた著者のディスカッション『Johny Pitts: Afropean: Notes from Black Europe』と教会での頌歌とクラシカル音楽のイベント『Words & Music Time Machine Events - 1819: England & Austria』に行きました。
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どちらもとても良かったのですが、特にイギリスの中産階級コミュニティーで黒人として育ったピッツ氏が、6ヶ月に亘ってヨーロッパ各都市を訪れて、ヨーロッパで黒人として生きることの意味を問うたご自身の著書『Afropean』についてのディスカッションは面白かったです。
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私は日本に生まれ育った日本人であるにも関わらず、何故かいつも『ここでない何処か』に憧れていました。故郷で家族に守られていたのに、いつも居心地が悪く、自分の居場所はここではないというように感じていました。東京で働いていた期間も、あまり東京が好きではないと思い続け。
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15歳から22歳までアメリカで学生として過ごし、夫の駐在に従って9年間ニューヨーク、1年間ロンドンで過ごしている間もその都市に対する帰属意識は薄いまま。もう既に自分の居場所は心の中(夫の隣とか)にしか無く、何処に住んでも完全に居心地良く感じることはないだろうーと思い始めています。
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どの国も都市も一長一短があり、結局自分の個性や生活スタイルにその都度一番合う場所に住む以外ないのだと。でも自分の居場所を探す友達を見たり、ベルリンに住む黒人著者が「こんなコスモポリタンな都市を他に知らない。」と他の場所に住むことは考えられないと仰っていたの聞くにつけ、自分にもそんな場所がこの地球上の何処かに存在している/作れるのかも?という考えも拭い去れず。
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結果その時々に住む場所を満喫するよう努力しつつも、心の何処かで『いつか』という希望が捨てきれません。そんな風来坊の為か、イギリスで生まれながら自分のアイデンティティーを探し続ける著者の話に興味を持ち。
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実際お話を聞いて、著者が現在はフランスのマルセイユにお住まいで、一歩足を踏み入れた途端「ここだ!」という直感が働いたのだと仰るのを聞いて、やっぱりそんな場所が地球上の何処かには存在して/作ることができるのかな?と思ったり。Q&Aで「貴方のホームは何処ですか?」と質問され「難しい質問ですね…今回このイベントのために故郷に帰省して、初めてもう自分のホームはマルセイユなんだなって感じたんですよ。でもこれからもずっとそうなのかは現時点では言えません。イギリスって面白い国で、良い意味でも悪い意味でも常に驚きがあるんですよね。もう駄目だって思っても、急に思いもよらない進歩を遂げたり。だからいつの日かイギリスに住みたくなるかもしれないという可能性は捨てていませんし、これからも希望を持ち続けると思います。」と答えていたのも唸るものがありました。
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凄く面白そうな本なので、手に入れて読むか聞くかするつもりです。
posted by london-twosome at 15:32| Comment(0) | 行事・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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