2019年09月10日

テート・ブリテンの『The EY Exhibition: Van Gogh and Britain』

青空が覗いている火曜日のロンドン。本日の予報は曇り時々雨。少し太陽が顔ぞ覗かせる時間もあるようですが、日中少しだけ降水確率があるので、小雨がぱらつくかもしれません。とは言え、現時点では良い天気なんですけれども。最高気温は20℃で、最低気温も11℃と久し振りに10℃を下回りません。日中活動をしたら、少し汗ばみそうな感じです。

昨晩もイギリス議会が夜まで審議を続け、政権が提出した法案が否決されました。イギリス議会の顔のように感じていた、「オーダー!」という台詞で有名な下院議長が10月末で辞任することも発表。引き続き嵐のような情勢が続いています。イギリス議会は、今晩から5週間休会してしまいますし、一体どうなるのでしょうか。

今日は朝から用事が入っているので、早速本題です。
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さて、今回はテート・ブリテンの『The EY Exhibition: Van Gogh and Britain』の感想です。
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この展覧会は2019年3月27日〜8月11日までテート・ブリテンで開催されていました。感想を書こうとずっと思っていたのですが、旅行したり、夏の間しか見れないガーデンを見たりして忙しかったので、書きそびれていました。

私は特にアートが好きなわけではありませんし、アートヒストリーを大学で受講したこともありません。その為、ゴッホがどのような人生を送ったのか殆ど知りませんでした。
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フランスの田舎で暮らし、あまり裕福ではなく、後年は精神病に苦しみ自殺した…というような認識だったので、この展覧会で実はゴッホが兄と一緒にロンドンに暮らしていたこと。アートディーラーとして働いていたこと。アートの教育を受けたわけではなく、自己流で写生を始めたこと。強い社会主義的な考えを持っていたこと、等を初めて知りました。

有名な絵画が、テムズ川に写ったロンドンの街の灯だったことも初めて知りましたし。ロンドンで暮らす内に、下級労働者の苦しい生活を目の当たりにして、フランスに戻った際にコミューンを形成して田舎に暮らすきっかけを作ったりと、ロンドンがゴッホに与えた影響の大きさを説明していました。
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勝手にゴッホは如何にもアーティストらしく、社会的な問題や政治に関心があまりなかったと思いこんでいたので、非常に意外に感じました。とてもわかりやすくまとめられていて、興味深い展示でした。

The EY Exhibition: Van Gogh and Britain
TATE BRITAIN
Millbank, London SW1P 4RG
展覧会の詳細はHPにてご確認ください。
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2019年08月27日

ジャパンハウス・ロンドンの『安野光雅の世界』展

今日もよく晴れそうな火曜日のロンドン。今日の予報も晴れで最高気温は32℃。明日から23℃位に戻るようですが、今日までは暑くなる予報です。イギリスの他の地域では雷雨に見舞われる場所もあるそうですので、チェックをお忘れなく。

現在のフラットに住み始めてあと1ヶ月で1年が経ちます。ロンドンの賃貸物件には様々な手続きがあるようで、既に給湯器の確認2回、火災報知器の確認1回が入ったのですが、今度はバルコニーの補修工事が入るとのこと。他にも管理会社のチェックも入り、オーナーさんもチェック。洗濯機が壊れたり、火災報知器の電池が切れたり(何故か電池を交換できないモデルだった)、戸棚の扉が閉まらなかったり、雨漏りがしたりで、2週間に1回は誰かが入っているみたいに感じます。

雨漏りは現在も直っておらず、夏休みで人手不足なので…という理由で9月の第1週まで延期。それも問い合わせを何回もして、修理が入る予定だった週になってやっと回答が入りました。ボランティア仲間達の話を聞いていても「この国では礼儀正しく、でもはっきり・力強く・自分の意見を押し通さないと何もできないよ」と仰ってました。皆さんお医者さんの予約のために3ヶ月近く待つので、電話したり、足を運んだり、秘書に頼み込んだり…とあの手この手で治療を受けようと工夫されてるみたいです。戦いは続きます…。
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さて、今回はケンジントンストリートにあるジャパンハウス・ロンドンで2019年8月22日〜10月27日まで開催されている『安野光雅の世界』展の感想です。
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安野さんの絵本は子供の頃数冊家にあったと思いますが、特に著者としては注目もせず、意識しないまま大人になってしまいました。しかし勿論沢山の著書を出版されてますから、知らずに親しんでいたといった感じでした。

それが変わったのはニューヨークでボランティアをしていた時。安野氏の絵本はニューヨークでは定番で人気が高く。とてもお世話になった親しくしていたボランティア仲間が大好きだったのです。
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彼女がよく安野氏の絵本の素晴らしさを語ってくれたので、私も折に触れて手に取る用になり。現在ではすっかり彼の作品のファンになっています。

先日用事で移動中、偶々ジャパンハウス・ロンドンの前を通りかかり。外壁に張り出されていた『安野光雅の世界』展のポスターを見てこの展覧会を知りました。
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バンクホリデー中は電車が止まりがちで、しかも相変わらず体調がイマイチで乗り物に乗れず。丁度良いので散歩がてらジャパンハウス・ロンドンに足を運び、展覧会を堪能してきました。

いつもの展示と同じく、地下1階に原画、出版社に保存されていた最初のコピー(こんなに人気が出るなんて思ってもみなかったので初期の作品は原画が保存されていない!そう)、木のブロックのようなオブジェ作品などが展示され。真ん中にクッションに座って絵本を読めるコーナーがあります。
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1階には切り絵で創られた絵本と、その切り絵を拡大して囲んだ小部屋も用意されていて、絵本の世界にどっぷり浸かれます。凄く充実した展示内容で、1時間涼しくて、静かな快適空間で、絵の世界を旅しました。

加えて閲覧室の中では、安野氏のドキュメンタリーも放映されています。氏が実際に世界中を旅してスケッチをしている事を知らなかったので、興味深い内容でした。

こんな充実した展示が無料で楽しめるなんて、凄く得した気分です。また用事で近くに行く際には足を運びたいと思った展示です。

併設されている喫茶店も、少し値は張るものの凄く美味しいドリンクを飲めるので贅沢な時間を過ごせました。次は和菓子も食べたいです。

作品の英訳も載せられた素晴らしい小冊子も無料で頂戴して、ホクホクと帰宅しました。夫と1冊ずつ頂いたので、1冊はニューヨークのボランティア仲間に送付するつもりです。

Anno's Journey: The World of Anno Mitsumasa
101-111 Kensington High Street, London W8 5SA
Monday to Saturday 10:00-20:00
Sundays & Bank Holidays 12:00-18:00
展覧会の詳細はHPにてご確認ください。
posted by london-twosome at 14:40| Comment(0) | パブリックアート・アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月10日

リージェンツ・パークの野外彫刻美術展

青空が広がる日曜日のロンドン。本日の予報は晴れ時々曇り。午後になると降水確率が少しあるので、軽い雨が降る可能性もありそうです。最高気温は22℃。昨日は夕方から急に気温が下がって夜は肌寒かったですが、今週は涼しい週になりそうです。もう夏も終わりという雰囲気ですねぇ。

ウィーンに住む友人が、気に入って読んでいるソーシャルメディアで情報を発信する会社に抗議メールを送信した旨をフェイスブックでシェアしていました。その内容は当該メディアが発信した人気TVドラマをパロディーにした自社のスタッフ紹介コメディーが、『典型的なアジア人』という世の中に蔓延する偏見を助長しているというもの。アジア系の従業員が「お米が好きで、ペンと紙でメモを取り、白人従業員からの承認欲求を持っている」という風に描かれていたのは、コメディーと言えども一面的で個性が感じられず、偏見や決めつけの温床になるという指摘です。コメディーであることやソーシャルメディアであることを踏まえても、会社の社会的責任やジャーナリズムの質は守られるべきで、アジア系の社員にも、もっと別の興味深い笑いに変えられるユニークさがある筈であることを、きちんと基になっているTVドラマでの用例を挙げたり、良かった部分は褒めることも忘れずに伝えていました。

それに対し、当該メディアの編集局から来た真摯な返信も紹介していました。イギリスのBBCでも毎週末、番組に届いた批判や抗議を紹介し、それに対してBBCの責任者が答えるという自己批判番組を放映しています。ソーシャルメディアが出現し、昔に比べたらメディア自身も批判にさらされる機会が増えましたが、とは言え影響力がまだまだ強いことは事実。自己批判は欠かせません。全ての人が満場一致で同意することはほぼ無いのでしょうが、きちんと建設的な批判にも耳を傾け、自分たちを磨いていくことの大切さを改めて感じました。そして子育てや仕事で忙しい中、きちんと時間をとって理路整然とした抗議文を構築し、送ることができる友人を改めて尊敬しました。文句だけ言ってても何も変わりませんものね。見習いたいと思います。
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さて、今回は2019年7月3日~10月6日までリージェンツ・パーク(Regent’s Park)で開催されている野外彫刻展『Frieze Sculpture』です。
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アート雑誌『フリーズ』が、ニューヨークやロンドンで開催している無料展示会。2019年のフリーズ彫刻展では約20点の彫刻がリージェンツ・パークのイングリッシュガーデンに展示されています。
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世界中のアーティストの作品が展示されており、目玉はロバート・インディアナの巨大な数字のようです。中には風に吹かれて動く作品があったりもして、橋を渡って鑑賞したり、子供たちが彫刻によじ登っていたりとインターラクティブに楽しめます。
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全ての作品に説明が加えられているのですが、コンテンポラリーアートはとんと解らない私は、意味までも理解することができない作品が多かったのですが。それでも見ているだけで楽しめる彫像も多くて、無料で随分満喫しました。
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特に全ての身の回りの物を「もし丸かったら…」と想像して作品を創るというLars Fisk氏の作品と、お節介な人を車のボンネットで表現したというZak Ove氏の作品が好きでした。
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何処から見ても何なのかよく解らなかった作品。

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Ghazaleh Avarzamani氏の作品。

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Peter Buggenhout氏の作品。

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Jodie Carey氏の作品。へその緒をテーマにした作品で、土型に直接流し込む手法で造られたと説明がありました。そのせいか蜘蛛の巣が張っていて、屋外展示ならでは?

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Ma Desheng氏の作品。

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Tracey Emin氏の作品。見るとなんだか暗い気分になる作品でした。

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Barry Flanagan氏の作品。ちょっとユーモラス。

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Charlie Godet Thomas氏の作品。風見鶏よろしく風でクルクルと回ります。元気が出るメッセージもナイス。

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Leiko Ikemura氏の『ウサギ観音』。ウサギが本当に観音様っぽいのがツボ。

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Vik Muniz氏の作品は人気が高いように感じました。

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Bettina Pousttchi氏の作品。

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『My Melody』はTom Sachs氏の作品。わざと未完成感を残しているそうです。

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Lucy Skaer氏の作品。地元密着型のアートだった気が。

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LR Vandy氏の作品。

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Tai-Jung Um氏の作品。

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Bill Woodrow氏の作品。これはぎょっとして、ぞーっと背筋が凍ったので凄く印象に残った作品。

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作者が解らないのですが(Emily Young氏かも?)3つの橋から成る作品。

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posted by london-twosome at 22:02| Comment(0) | パブリックアート・アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする